木造アパート「萩荘」から、最小文化複合施設「HAGISO」へ

元禄十四年(1701)より当時の谷中新堀村螢沢、現東京都台東区谷中に本堂を構える、妙祐山 宗林寺。当時より宗林寺の境内には多くの萩が植えられ、
そのことから「萩寺」として親しまれてきました。その「萩寺」の愛称にあやかって、境内に隣接して建っているのが「萩荘(現HAGISO)」です。
HAGISOは、1955年から木造アパートとして、また2004年からは東京藝術大学の学生によって、アトリエ兼シェアハウスとして使われてきましたが、
2011年の東日本大震災をきっかけに、老朽化のため解体する方針となっていました。

実は萩荘解体の前にも、ある日近所の愛されていた銭湯が突然なくなっていた、というようなことがあり、元々の東京の風景が次々と無くなっていくことに対して、
私たちはどうすることもできない無力感を感じていました。

そこで2012年2月、解体に先立って入居者一同より大家さんへの最後のお願いとして企画したグループ展「ハギエンナーレ2012」を開催しました。
解体を止められないまでも、このような場所があったことの記憶を残すきっかけとなることが目的でした。萩荘に集っていた学生やアーティストたち約20名が、
建物全体を使って作品を展示したところ、3週間の展示期間で1500人もの方々が訪れてくれました。

この予想外の盛況を受けたことによりこの建物の価値が見直され、計画は一転、なんと改修され生まれ変わることとなり、
2013年3月「最小文化複合施設」としてオープンしました。

http://hagiso.jp/